覚えておきたいYouTube広告の種類から出稿まで徹底解説!
目次
動画マーケティングに欠かせない存在となったYouTube。その手法のひとつにYouTube広告があります。ここでは、YouTube広告の種類や費用、効果測定方法や実際にYouTube広告を出稿する方法を解説します。YouTube広告の基本を網羅しているので、これから広告出稿を検討する際の参考にしてください。
YouTube広告の種類は?
YouTube広告と一言に言っても、多くの種類がありそれぞれで特徴が異なります。まずはYouTube広告の種類と特徴を見てみましょう。
TrueView広告とは
TrueView広告とは、YouTubeを提供しているGoogleの広告部門「GoogleAdWords」の広告サービスです。YouTubeと同じ運営元から提供されている広告サービスのため、TrueView広告そのものをYouTube広告と呼ぶこともあります。
TrueView広告には、ほかの動画再生を行う前に挿入される「インストリーム広告」と、YouTube動画検索結果や関連動画の横など、ユーザーの検索結果画面に挿入される「ディスカバリー広告」の2つがあります。
バンパー広告とは
動画の再生前・再生中・再生後に挿入される動画広告です。最長6秒かつ動画をスキップできない特徴があります。
マストヘッド広告とは
YouTubeクリエイターではなく、スポンサー側企業が主に出稿する広告です。YouTubeのトップページ上部(ヘッド部分)に挿入される広告で、1日24時間で1社のみが掲載できます。
バナー広告とは
YouTube関連動画欄の右上に表示される、画像型の広告です。前述のディスカバリー広告と似ていますが、クリックするとディスカバリー広告がYouTube内の広告動画ページへ移動するのに対して、バナー広告はクリックすると外部サイトへ移動します。
オーバーレイ広告とは
YouTubeで動画を再生中に、画面の下部にバナー形式として挿入される広告です。
右上の ×印をクリックすると広告を消せます。
YouTube広告の種類の特徴や広告設定方法について | YouTube総合情報メディア かむなび
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YouTube広告の費用について
YouTube広告は、ユーザーが視聴している動画と関連のあるコンテンツ、またはキーワードに関連のある広告を表示する「検索連動型」です。よって、関連するキーワードを何個入れるかで入札額を決める必要があります。
具体的なYouTube広告の費用感を見てみましょう。
TrueView広告:インストリーム広告
インストリーム広告は、動画再生前後に現れます。動画広告が30秒以下なら課金されない特徴があります。スキップ可能なため、プロモーション対象の広い認知に適しています。
TrueView広告:ディスカバリー広告
ディスカバリー広告は関連動画や検索結果で表示されます。関連動画や検索用語に応じて露出される広告のため、プロモーション対象に一定の知識を持っている視聴者へのマーケティングに効果的です。プロモーション対象への購買や契約などの検討、または視聴者の行動につなげる上で有効です。
いずれの広告も、動画制作費用を考慮して費用を決めましょう。著名な芸能人を起用するか、YouTuberタイアップをするか、人物起用をせずCGなどを駆使するかによって費用感は異なってきます。
バンパー広告
バンパー広告の費用対効果が見られるのは、実際に動画配信がされてからと言えるでしょう。最初は許容範囲での広告費用で入札をかけ、その後効果を見てから調整していくのが有効です。
マストヘッド広告
マストヘッド広告は、1日24時間内しか表示できない代わりに、1社限定でYouTubeトップページの表示権を購入することになります。一番目立つ部分への広告出稿のため、テレビ番組におけるスポンサー枠や街のランドマークにおける看板広告、と言った立ち位置です。よって、初期の広告費用も数十万~数百万円単位と高額になります。大きなマーケティングを短期間でアピールしたい時に有効な手法です。
バナー広告
1,000回表示毎に広告費用が請求されるインプレッション課金制(CPM)です。課金タイミングは1クリック毎のクリック課金制です。ディスカバリー広告と似ていますが、クリックすると移動するのはYouTube内の広告動画ではなく外部サイトです。つまり、動画広告の製作費用がかかりませんので動画制作費用を入札に回す手法も取れます。
オーバーレイ広告
オーバーレイ広告は、1,000回動画視聴されるごとに広告費用が発生するインプレッション課金制(CPM)です。1クリックで外部サイトへ移動したときに課金されます。×印で消されてしまいますが、一瞬でも視聴者にプロモーションは可能ですので、認知目的での導入に有効です。
なお、ユーザーが動画に飽きるとオーバーレイ広告をクリックする可能性があるので、クリック数などの効果を見ながら継続するか、ほかの広告へ切り替えるかを検討しましょう。
動画の種類ごとの課金タイミングを紹介
YouTube広告は、主に「動画が視聴された時間」「動画や広告が視聴された合計数」「予約購入」で広告費用が課金されます。それぞれの動画の種類ごとの課金タイミングを見てみましょう。
インストリーム広告
インストリーム広告は、最初の5秒間が経過するとスキップが可能で、スキップされると広告費用は発生しません。ユーザーが広告をクリックする、または30秒以上の動画視聴で課金されますので、動画マーケティングの目的に応じた動画制作が求められます。
ディスカバリー広告
ディスカバリー広告は、関連動画や検索結果で表示される動画広告のサムネイルをクリックし、ユーザーに動画を視聴されたタイミングで課金されます。
バンパー広告
バンパー広告は、1,000回動画視聴されるごとに広告費用が発生する、インプレッション課金制(CPM)です。
マストヘッド広告
マストヘッド広告は、1日の広告予算を提示して支払う予約購入です。マストヘッド広告の出稿権を予約購入した時点で1回あたりの広告費用を支払います。
バナー広告
バナー広告は、ユーザーに1,000回表示毎に広告費用が請求されるインプレッション課金制(CPM)です。
オーバーレイ広告
オーバーレイ広告は、1,000回動画視聴されるごとに広告費用が発生するインプレッション課金制(CPM)です。
YouTube広告の効果測定法について
YouTube広告を出した後は、広告効果が出ているのかを把握するのが動画マーケティングでは重要です。YouTube広告の効果測定方法を解説します。
Google広告アカウント
YouTubeの運営元であるGoogleが提供する、広告管理のためのアカウントです。YouTubeとGoogle広告アカウントはリンクが可能で、「レポート」タブから動画視聴回数や潜在的な表示回数、広告視聴単価(CPV)など、広告効果測定に有効な数値を確認できます。
Googleアナリティクス
Googleアナリティクスは、YouTube広告が実際に外部サイトへの誘導に効果を発揮しているかどうかを把握できるツールです。検索ボリュームの伸び率、マーケティング効果を発揮できる検索キーワードの特定、またはコンバーションにつながりやすいユーザー層の特定などができます。
Googleトレンド
検索キーワードは、市場やトレンドによって価値が変化していきます。視聴者の検索キーワードに対する関心が、時間の経過とともにどのように変化していくのか把握できるツールが、Googleトレンドです。
例えば、検索キーワードをYouTube広告でプロモーションしている商品や企業名に設定し、Googleトレンドで見てみると、ユーザーにプロモーション対象が効果的に認知されているか、興味を持たれているかが分かります。
YouTube広告の効果測定方法を解説 | YouTube総合情報メディア かむなび
YouTube広告を配信した後は、広告の効果が出ているかを把握するための分析が必要になります。ここでは、YouTube広告レポートの見方や、YouTube広告でおさえておきたい目的別の効果指標を解説します。継続的な動画プロモーションの成功にぜひ役立ててください。 YouTube広告の収益をレポートとして確認できるツールが「YouTube広告レポート」です。 …
YouTube広告で抑えておきたい効果指標について
YouTube広告レポートでは、色々な数値が確認できますが、数値的なデータ以外にも、視聴者の興味や認知度といった指標も効果測定の上で関わってきます。
YouTube広告の目的によって見るべき効果指標は異なってきます。さらに、最終的な目標達成のために中間的なゴールとして位置付ける「KPI」を見る上でも、何の効果指標を確認すべきかを知っておきましょう。
・広告の「認知」が目的の場合の効果指標
視聴回数:TrueView動画広告では、動画の長さが11秒以上
視聴率:動画広告の視聴回数またはエンゲージメント数で割った値
ユニーク ユーザー数:一定期間、動画広告を視聴したユーザーの合計数
認知度:プロモーション対象のユーザーの認知度
・広告が「検討」目的の効果指標
動画が再生された長さ:動画広告が全体の25%、50%、75%、最後、それぞれまで再生された回数
平均広告視聴単価:ユーザーが動画広告を30秒間(広告が 30秒未満の場合は最後まで)視聴、またはエンゲージメント操作を行ったときに広告主が支払う平均金額
総再生時間:動画広告が再生された合計時間(秒)
平均総再生時間 / インプレッション:ユーザーが広告表示1回あたりに動画広告を再生した平均時間(秒)
YouTubeのエンゲージメント:動画広告を視聴したユーザーがチャンネル登録、再生リスト追加などのエンゲージメント操作を行った回数
広告視聴後の動画視聴数:ユーザーが YouTubeチャンネルまたは動画再生ページでそれ以降の動画を視聴した回数
好意度・関心度:プロモーション対象へのユーザーの好意、関心の高さ
・広告が「行動」目的の効果指標
クリック数 :動画広告をユーザーがクリックした回数
クリック率(CTR):広告がクリックされた回数を広告の表示回数で割った値
ユーザーあたりの平均表示頻度:一定期間に同一ユーザーが広告を見た平均回数
問い合わせ件数:動画広告視聴後プロモーション対象への問い合わせがあった件数
購入・契約意欲:プロモーション対象を実際に購入や契約する気持ち
YouTube広告を実際に出す方法
YouTube広告を実際に出すには、出稿用の動画作成が必要です。YouTube広告の動画作成で知っておきたいポイントや、実際に広告を出稿するプロセスを見ておきましょう。
出稿用の動画作成について
YouTube広告には色々な種類があり、広告動画の目的によって適切な広告の種類が異なります。まず広告動画を出稿する目的を把握しておくのが大切です。
・プロモーション対象の幅広い層への認知に適した広告
TrueViewインストリーム広告:動画再生中や前後に挿入されるので、自動的にユーザーへ広告を見せられます。また、スキップされるか30秒以上の広告動画なら29秒以下で離脱された場合は、広告費用が発生しません。よって、コンバーションではなく幅広い認知に効果的です。なお、最初の5秒間はスキップできないため、最初の5秒間でユーザーの興味を惹きつける、情報を集約させるといった工夫も必要になります。
バンパー広告:最長6秒ながら、ユーザーがスキップできません。強制的にユーザーに広告を見せるため、短い間でインパクトのある情報を伝えるのに適しています。
マストヘッド広告:1日24時間限定で、YouTubeトップページの広告枠を使用できます。特に期間限定キャンペーンや新商品の発売など、時期が限定されたプロモーションを短期間で幅広い人へ認知させるのに効果的でしょう。
・ターゲット層へのより深い認知や理解に適した広告
TrueViewディスカバリー広告:検索結果や関連動画など、ターゲット層ある程度絞り込まれた状態でインプレッションされます。クリックすると報酬が発生するため、ターゲット層を絞ったプロモーションに有効です。
・直接的なコンバーションにつなげたいとき
バナー広告およびオーバーレイ広告は、再生動画が挿入されたり、クリックすると動画ページに移動するわけではありません。クリックすると外部サイトへ直接移動するため、広告の目的がコンバーションの場合に有効です。また、広告動画の作成が不要なため、動画作成費用を広告費用に使いたい場合にも選択肢となるでしょう。
YouTubeに広告を出稿するプロセスについて
YouTubeに広告を出稿するプロセスを順に解説していきます。
まず、プロモーションの目的に応じたYouTube広告の種類を選びます。バナー広告およびオーバーレイ広告以外なら、YouTube広告動画を作成するプロセスに入ります。
動画作成は動画そのものの構想、撮影機材の用意や準備と撮影、撮影した動画の編集の順番で進んでいきます。プロモーション対象のコンセプトや、広告動画の目的を踏まえて動画のストーリーや出演者、撮影場所などを定めましょう。その後必要機材を用意し、撮影を行います。撮影した動画を編集し、広告動画が完成します。動画完成後は、実際に広告を出稿しましょう。
まず、自身や企業の登録チャンネルに広告動画をアップロードします。動画アップロード後、広告見出しや広告文のテキスト部分の作成、動画広告のサムネイル、実際にユーザーが広告をクリックした後の誘導先を設定します。その後、1日当たりの広告費用の設定と必要に応じて動画広告のターゲットの設定を行い、完了です。
YouTube広告の動画作成と出稿手順について | YouTube総合情報メディア かむなび
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YouTube広告の種類を知ってマーケティングを始めよう
YouTube広告を出稿する上では、費用対効果を考えて広告予算を組む必要があります。まずはプロモーション対象に適したYouTube広告の種類と課金方法を知り、確実に出稿するのが第一歩となるでしょう。その後、出稿した広告の費用対効果を得ているか把握するために、効果指標の分析を行えば、効果的な動画マーケティングの成功にもつながります。