YouTube動画広告の種類と特徴やメリット
目次
動画で宣伝したいという需要が増え、YouTubeがプロモーションの手段として注目されています。そのためYouTubeで商品やサービスの認知を向上させたい、販売促進に活用したい人や企業が増加しています。
その証拠に2020年の動画広告の市場規模は2,954億円に達する見込みで、2019年の2,592億円からすると前年比114%になります。今後5年間でも右肩上がりの成長が見込まれています。
(参照元:動画広告市場規模推計予測)
YouTubeならではの特徴を生かし、YouTubeで動画広告を出稿することは今後さらに注目されていくプロモーションのひとつでしょう。
広告動画をYouTubeに出す際に気になることは、どんな広告の種類があってどういう目的で使うのがいいのかというところではないでしょうか。そんなYouTube動画広告の種類や特徴などをご紹介します!
YouTube日本国内月間ユーザー数は6,500万人超
2020年のGoogleの行った調査によると、日本国内の18~64歳のYouTube月間ユーザー数は6,500万人を超えました。
利用が増えた一因には、コロナ自粛期間で自宅滞在時間が伸びた影響があり、YouTubeユーザーの74%もの人が視聴時間が増えたと答えています。これは他のオンラインプラットホームの回答の平均と比較すると、3倍以上にあたる伸び率です。
特筆すべき点はユーザーの1,500万人がテレビでYouTubeを視聴していると答えた点です。テレビで視聴する場合は、リビングで家族や友達と楽しむケースが半数を占めている点を見ても、テレビを楽しむ感覚と大差がありません。
YouTubeはテレビに匹敵するメディアとしてすでに大きな影響力を持っていると言えるでしょう。
(参考:Think with Google 月間 6,500 万ユーザーを超えた YouTube、2020 年の国内利用実態──テレビでの利用も 2 倍に)
YouTube動画広告とは?メリットは?
YouTubeでは動画内に広告が表示され、YouTubeを立ち上げた時や動画の視聴中に目にすることも多いでしょう。
YouTubeは、ユーザー数の規模が大きく今後も増加していくと考えられるので広告を出すメリットも期待できます。
まずはYouTubeで動画広告を出すメリットには、どのようなものがあるのか見てみましょう。
ターゲットを細かく設定できる
YouTube広告にはどんな人に見てもらいたいかというターゲットを設定すると、ターゲットとなるユーザーの視聴ページに絞って広告が配信されます。
これまでの広告媒体であるテレビや新聞、ラジオとは違い不特定多数の人にではなく、特定のユーザーをセグメントして広告を表示させられるのです。商品やサービスの購買層にあたる年齢や性別、住んでいる地域などを選択しておけば、該当するユーザーにYouTubeが広告を表示します。
他にも子供がいる家庭であるか、ユーザーが検索しそうな興味のあることなどから広告を表示させるターゲットを絞ることもできます。
<指定が可能な項目一覧>
リマーケティングができる
リマーケティングとは、自社の商品やサービスのホームページを訪れたことや動画を視聴したことがあり、すでに興味を持っていることが分かるユーザーに広告を表示することです。
興味を持っている見込み客にアプローチを行うため、全く関心のないユーザーとは違い注文や登録などの行動を起こしてくれる確率が高くなります。
自社サイトへ誘導ができる
ネットで広告を出すこと全体に言えることですが、ワンクリックで自社サイトへユーザーを繋げられることもメリットとして挙げられます。テレビや新聞広告では商品を欲しいと思っても、サイトを開いて検索してからでないと購入ページまで辿り着けません。
YouTube広告は自社サイトや販売ページへ直接リンクを貼って、ユーザーがワンクリックでサイトを確認できるようになっています。工程が一つ減るだけでも、消費者が成約しやすくなります。
YouTube動画広告の種類
YouTubeの視聴者数は規模が非常に大きく、YouTube広告にはビジネスを加速させられる可能性があります。
ここからは、YouTubeで出せる動画広告の種類について説明します。
YouTubeの動画広告には、大きく以下の種類があります。
- TrueView インストリーム広告
- TrueView ディスカバリー広告
- バンパー広告
- アウトストリーム広告
- マストヘッド広告
TrueView広告と呼ばれる「TrueView インストリーム広告」、「TrueView ディスカバリー広告」と、6秒だけ表示される「バンパー広告」があります。
Googleの動画パートナーサイトで表示される「アウトストリーム広告」、YouTubeを立ち上げたときにページのトップに表示される「マストヘッド動画広告」などもおさえておきましょう。
では、それぞれ詳しく紹介していきます。
TrueView インストリーム広告
インストリーム広告には、①スキップ可能なインストリーム広告と②スキップできないインストリーム広告があります。どちらも動画の再生前、再生中、または再生後に流れる広告です。
スキップ可能か否かに関わらず一定時間は表示されるので、インストリーム広告は商品やサービスの認知度を高める目的で使うのがおすすめです。それぞれの特徴を以下で説明します。
①スキップ可能なインストリーム広告
画面の右下に「あと5秒でスキップできます」と表示されているのを見ることがあるでしょう。5秒視聴するとユーザーは広告動画をスキップできます。
スキップ可能なインストリーム広告で費用が発生するのは以下の2パターンです。
- ユーザーが30秒動画を視聴した場合
- ユーザーが30秒以内にクリックした場合
30秒以内にスキップされれば費用が発生しないので、ユーザーへの露出も保ちつつ広告主にも優しい仕組みです。
②スキップ不可のインストリーム広告
15秒以下の広告動画であり、最後まで広告を見ないとユーザーが見たい動画が見られない仕組みです。広告がインプレッション(ユーザーの画面に表示)されると費用が発生します。
TrueView ディスカバリー広告
TrueView ディスカバリー広告が表示されるのは、動画ページの右側にある「関連動画」エリアや検索結果画面のトップ、モバイル版YouTubeのトップページです。サムネイルとテキストで表示されます。
ユーザーの視聴している動画や検索結果と関連する動画が広告として配信される為、確度の高いユーザーに広告を配信することができます。ユーザーが能動的にクリックして動画を視聴するため、商品購入やチャンネル登録につなげる目的で使うのがおすすめです。
費用が発生するのはユーザーが広告をクリックした時で、ユーザーの画面に表示されただけでは費用は発生しません。
バンパー広告
バンパー広告は、インストリーム広告と同じように動画の再生前や再生中に流れる仕組みですが、広告動画をスキップすることが出来ません。
6秒間でいかに伝えたい情報を伝えるかがポイントになります。
広告出稿の際に1,000回当たりの広告表示に支払える費用を設定して入札するため、予算内で広告を出すことができます。
インストリーム広告と同様に、商品やサービスの認知度を上げるために使える広告です。
アウトストリーム広告
アウトストリーム広告とは、YouTubeで再生される動画広告ではなく、Googleディスプレイネットワーク(GDN)と呼ばれる広告枠に表示できる広告です。
スマホとタブレットのみですが、ウェブサイトとアプリに広告が表示されます。
YouTubeを普段使用していない人に動画でアプローチでき、新規顧客の開拓に使えることが特徴です。YouTubeのインストリーム広告と同様に、GDNを利用して配信ターゲットを絞ることができます。
アウトストリーム広告は、2秒以上動画が再生されると費用が発生する仕組みになっています。
マストヘッド広告
マストヘッド広告とは、YouTubeを開いた時のファーストビューで必ず目に入る位置に表示される広告のことです。スマホでは一番上に、パソコンでは左上の部分に表示され、YouTubeを立ち上げたときに自動で再生されるようになっています。
YouTubeの中で一番目立つ場所に表示できるため認知度を上げられるほか、短期的なイベントで集客をかけたいときには効果が期待できます。
しかしマストヘッド広告は上記で紹介した広告と違い、出稿するためにはGoogleの営業担当と調整し予約を行わなければなりません。事前に広告枠を予約購入しなければならないこと、広告用動画は3日前までに提出しなければならないというルールがあります。
広告にかかる費用は、以下2通りあります。
- 日別単価制
- インプレッション単価制
日別単価制では1日1社のみで1日分の広告費用が発生します。インプレッション単価制は、広告動画の表示1,000回で費用が発生します。
YouTube動画広告の種類まとめ
YouTube動画広告の以下5種類について説明してきました。
- TrueView インストリーム広告
- TrueView ディスカバリー広告
- バンパー広告
- アウトストリーム広告
- マストヘッド広告
動画広告はYouTubeの視聴者数の増加により、効果が期待できるため需要が増えています。セグメントをしてターゲットを絞って広告を表示できるため、見込み客へリーチがしやすく広告の効果も期待できます。
紹介したようにそれぞれの動画広告は、表示される場所やタイミング、かかる費用などの違いがそれぞれにあります。どのようにPRしたいのか、視聴者に伝えたいのかなど、目的に応じて使い分けると良いでしょう。
YouTube広告を運用する際の参考にしてみてください。