【総まとめ】YouTubeショート動画完全ガイド
目次
ショート動画はその手軽さから若年層を中心に人気を集めており、各SNSで力を入れている動画機能です。
日本では2021年7月からYouTubeショートのベータ版がリリースされ、TikTokのようにYouTubeでもショート動画の視聴や投稿が楽しめるようになっています。
ショート動画の注目度が上がってきているなか、マーケティングにショート動画を活用する方法などが気になっている企業も多いことでしょう。
そこで今回は、YouTubeショート動画の基本や収益化、活用事例から今後の予測まで考察していきます。
YouTubeショート動画の市場動向
YouTubeショート動画とは、タテ型で最長60秒動画の投稿や視聴ができるサービスです。
2020年9月にインドでショート動画機能が開始されてから26カ国に展開し、日本でも2021年7月よりショート動画の投稿がしやすくなったベータ版がリリースされました。
以下のグラフは、2021年に投稿されたショート動画の投稿数の推移です。
2021年1月に比べて同年11月には約5.6倍に増加しています。
(kamui tracker調べ)
単純に投稿数だけが増加している訳ではなく、次のグラフのようにYouTube全体で見てもショート動画の割合が急増しています。
2021年1月時点でショート動画の投稿本数は全体の1.7%でしたが、同年11月には8.7%を占めています。
(kamui tracker調べ)
続いてYouTubeショート動画の視聴回数も見てみましょう。
以下のグラフでは、2021年8月まではショート動画の視聴回数が増加傾向にありましたが、同年9月より視聴回数は落ち着いてきています。
(kamui tracker調べ)
多くのクリエイターがショート動画の投稿を開始したことによって、ショート動画ということだけでは視聴回数が増えづらい状況になっていると考えられます。
しかし、ショート動画はフォロワー以外のユーザーにもインプレッションされるのでリーチ力や拡散力があり、通常動画よりも視聴回数が伸びやすいと言われています。
YouTubeショート動画の視聴方法と投稿方法
ここでは、基本であるYouTubeショート動画の視聴方法と投稿方法について解説していきます。
YouTubeショート動画を視聴する方法
YouTubeショート動画は、スマホからもPCからも視聴できます。
スマホの場合は、トップページや視聴画面下のおすすめ動画にある「YouTubeショートセクション」と呼ばれる部分に横並びで複数のショート動画が表示されます。
ショートセクションにある好きな動画をタップして視聴でき、スクロールするとさらに他のショート動画を視聴できます。
ホームアイコンの右隣にある「ショート」アイコンからも視聴が可能です。
PCで視聴する場合は、トップページの動画一覧に通常動画と同じ並びに表示されているものを視聴するか、以下の画像のように左ナビの「ショート」から視聴できます。
またスマホかPCかに関わらず、登録しているチャンネルから探すこともできます。
YouTubeショート動画を投稿する方法
YouTubeでは撮影から編集加工、投稿するまでをスマホのアプリ上で完結させることが可能です。
YouTubeアプリにログインした状態から画像のように画面下に「+」マークがあります。「+」マークをタップし「ショート動画を作成」を選択すると撮影から始められます。
詳細な投稿の仕方はこちら → YouTubeヘルプ ショート動画を作成する
PCでショート動画を投稿する場合は「YouTube Studio」から通常の動画と同じ手順で投稿します。
タイトルか説明のどちらかに必ずハッシュタグで「#Shorts」と入れましょう。
YouTubeのショート動画の基本について、こちらの記事で詳しく解説しています。
YouTubeのショート動画とは?基本から投稿方法までを紹介 | YouTube総合情報メディア かむなびYouTubeでショート動画を見たことがある方も多いのではないでしょうか。 2020年9月にインドで先行して「YouTube Shorts」のβ版の試用テストが行われ話題になりました。 日本でも2020年10月よりβ版が運用されています。 手軽に見られるショート動画は、世界中で今視聴されやすい傾向にあり、日本でもYouTubeに投稿するクリエイターが増えてきています。 …
YouTubeショート動画での収益化方法
YouTubeは「YouTubeショートファンド」という1億ドルの基金を作り、ショート動画の制作を通じてYouTubeコミュニティの発展に寄与したクリエイターに分配しています。
毎月数千名のクリエイターがYouTubeショートファンドからの報奨金の対象になり、対象のチャンネルには100〜10,000ドルが支給されるそうです。
報奨金を受け取るには、コミュニティガイドラインを遵守しているなどの条件はありますが、チャンネル収益化の条件よりもハードルは低くなっています。
通常チャンネルを収益化する場合、YouTubeの定める条件と審査をクリアし「YouTubeパートナープログラム」に登録しなければなりません。
しかしショート動画の場合、チャンネルが収益化されていなくても報奨金の対象になる可能性はあります。
ただし、報奨金の対象になるための具体的なパフォーマンス基準は公開されていません。
報奨金の受給対象となるために必要なパフォーマンスレベルは、視聴者の所在地やショート動画の全体的な成長率などの様々な要因に基づき、毎月変わる可能性があるそうです。
ちなみにYouTubeショート動画は、パートナープログラムの再生時間としてカウントされないのでご注意ください。
YouTubeショート動画の収益化や報奨金の受け取り方について、こちらの記事で解説しています。
YouTubeショート動画がついに収益化を開始!報酬を受け取る条件とは | YouTube総合情報メディア かむなびYouTubeは、YouTubeショート動画のクリエイターに対し報酬の支払いを開始すると2021年7月に発表し、日本も収益化が可能な対象国に入っていました。 ショート動画による収益化のニュースを待っていた方も多いのではないでしょうか。 今回は、YouTubeショート動画によって収益を受け取れる対象者や受け取るための手続き、同じく動画を扱う他のSNSとの比較についてご紹介します。 …
企業のYouTubeショート動画活用事例
企業がYouTubeショート動画を活用する方法として、YouTubeチャンネルの運用とYouTuberタイアップをご紹介します。
YouTubeチャンネル運用
YouTubeチャンネル運用の一環で、通常動画とショート動画を投稿する方法です。
ショート動画のリーチ力を活かし、長尺動画を断片的に使ったショート動画を投稿することで、長尺動画へ誘導するなどの使い方が考えられます。
ショート動画を活用して、企業がYouTubeチャンネルを運用している例を挙げます。
<大京警備保障:ショート動画>
<大京警備保障:通常動画>
大京警備保障は、普段からTikTokやYouTubeショート動画を中心に投稿している企業です。会社のサービス紹介などの真面目な動画が少なく、こんなにふざけていて大丈夫かと心配になるくらい、おもしろい動画をたくさん投稿しています。
このような会社で働いたら毎日楽しそうと思える内容が多いので、視聴者は親しみやすさを感じることでしょう。
紹介した動画では人材採用を目的にしていますが、長尺動画の要点をかいつまんでショート動画を制作しています。
動画の内容も普段の投稿と同じように親しみやすいものになっています。
YouTuberタイアップ
2021年7月のYouTubeショートベータ版が国内でリリースされて以降、ショート動画を活用したYouTuberタイアップの案件数も投稿数推移に比例するように増えました。
しかし、11月以降その数は落ち着いています。
ただ、全体のタイアップ案件数から見て非常に少なく、タイアップ市場が普及しているとは言えない様子です。
(kamui tracker調べ)
YouTuberタイアップでYouTubeショート動画の活用事例について、こちらの記事で紹介しています。
YouTuberタイアップでのYouTubeショート動画活用事例 | YouTube総合情報メディア かむなびYouTubeで60秒のショート動画機能がリリースされて以降、ショート動画を投稿する人や視聴する人が増加しており、若年層を中心に人気を集めています。 利用者の増加に伴いマーケティングへの活用も期待されており、ショート動画でタイアップを行うケースも徐々に増えてきています。 この流れの中で、YouTubeショート動画のマーケティング活用を検討している方も多いでしょう。 …
今後のYouTubeショート動画の動向予測
YouTubeショート動画は、スマホひとつで手軽に作成し投稿できるので労力をあまりかけずに、多くの視聴者との接点を作ることができます。
時間や人材を理由に動画PRに取り組めていない企業でも、YouTubeショート動画であればマーケティングに取り入れやすいのではないでしょうか。
また、チャンネルが伸び悩んでいる時にYouTubeショート動画を投稿してみると、通常投稿だけでは得られない視聴者やチャンネル登録者を得られるかもしれません。
多くの人に見てもらう「認知拡大」という目的には有効な使い方です。
しかし、どのような企画にするか、長尺動画とどのように連携させるかなどについては、今後も工夫が必要になるでしょう。
まとめ
YouTubeショート動画について、基本から今後の動向予測までご紹介してきました。
スマホさえあれば手軽に動画投稿ができることもあり、ショート動画の人気には今勢いがあります。
通常の動画と比較してYouTubeショート動画は、不特定多数の視聴者へのリーチが期待できます。
長尺動画を作るための時間や労力をかけられない方にとっては、YouTubeショート動画の活用から始めてみるのもよいでしょう。
ぜひ企業のマーケティングにYouTubeショート動画を使ってみてください。