バーチャルYouTuber(VTuber)の作成に必要なモノは?投稿までのウラ側を紹介します!
目次
今はまだ専門的な技術が必要とされるため、実際にチャレンジできるのは一部のクリエイティブ精神をもつチャレンジャーに限定されておりますが、
どういう仕組みで動画が成り立っているかという事など、コンテンツの「裏側」に興味がある方が大勢いらっしゃるのではないでしょうか?
今回はどういった道具をつかって、どのようにして作成されているのかという作り方を中心に紹介していきたいと思います。
バーチャルYouTuberでYouTubeデビューをお考えの方も必見です。
バーチャルYouTuberの仕組みについて
バーチャルYouTuberはキャラクターを使った動画配信になり、キャラクターは3DのCGデータをもとに製作されています。
キャラクターの声は上の動画のように声優さんが担当する事もあれば、Vocaloidの初音ミクのように機械の声を使用する場合もあります。
そしてキャラクターの動きは、実際の人間の動きを反映させているのが今は一般的で、上の動画のように専用の機械を体に取り付ける形で撮影を行なっています。
バーチャルYouTuberを作成するために必要な技術や道具について
バーチャルYouTuberの動画を作成する際は、大きく以下の4つを使って作成を進めていくことになります。
1.3Dモーションキャプチャー
こちらは人間の体の動きをセンサーを通して記録し、それを3Dモデルデータに反映させるための技術になります。
実際にデータを取り込む際に使用するものはNeuronやKinectというツールが有名で、上の動画を見ると実際の仕組みが理解しやすくなっています。
2.フェイスモーションキャプチャー
こちらはWEBカメラを使って人間の口や頭の動きを取り込み、それを3Dモデルデータに反映させるための技術になります。
実際に使用する機械はFacePlusやFaceRigというソフトが有名です。
3.3Dモデルデータ
こちらは人間の動きを反映させるための対象データです。
今回のバーチャルYouTuberはもちろんですが、VRやARなど様々な分野で使われているものになり、
こういった3Dデータを使った作品やエンターテイメントが今後もさらに増えてくることが予想されます。
4.Unity
Unityは、3Dモデルデータに動きを反映させる際に必要となるプログラミング言語のことです。
これまでにプログラミング経験のある方であれば、バーチャルYoutuberの作成をする際にそこまで難しい技術は必要ないとも言われています。
バーチャルYouTuberを作成するまでの流れについて
ここからは実際にバーチャルYouTuberの動画を作成する方法や流れについて説明していきます。
今回は太郎と私というブログを運営されている方が、バーチャルYouTuberの勉強会に参加した際のメモを引用させて頂きました。
ちなみに今人気のバーチャルYouTuber「シロちゃん」が所属している、株式会社アップランドさんでの勉強会の内容になります。
動画データを作成する際の流れについて
1 2Dイラスト(ここが本来だと大変、すでに別企画で使うイラストがあった)
2 モデル作成・表情
3 モーションで動かすシステム開発(Unityで取り込んだモデルを動かす)
〜ここまで1ヶ月未満〜
4 撮影環境構築その他
OP,ED BGM,SE用意
2Dイラストの素材があって約1ヶ月ということなので、実際はこの部分が大変ということを踏まえるともっと大幅に時間がかかると思っていたほうがいいかもしれません。
また3Dモデルデータの作成だけではなく、別に撮影環境の構築も必要になるようです。
動画の企画〜投稿までの流れについて
1 動画企画
2 動画構成・台本作成
3 撮影環境準備: バーチャルに物を出したりするのが意外と大変。環境構築とか時間を食う
4 撮影本番: Neuronの影響で大変
5 動画編集: (他のバーチャルYouTuberはわからないが、シロちゃんはモーションと声をくっつけたのを合体させる)
6 動画サムネ製作
1・2・6の作業は通常のYouTuberの動画作成と同じですが、3~5までの工程はバーチャルYouTuberならではの作業になります。
5の記述にもあるように、3Dモデルデータへモーションや動きを反映する方法は、この事例のように「別撮りで後から編集でミックスする方法」と「一緒に撮影する方法」の2種類あるようです。
その他の重要なポイントについて
Q 1つめの動画あげるまでに、人件費含めてどれくらいかかってるんですか?
A ざっと累計で300万
Neuron 20万
ノートPC20万 2台
マイク 10万
残り人件費
Q 今後バーチャルユーチューバーを出すとしたら、どのようにだしていくか
A あまり大きくは話せないが、キャラ設定とかを練りこんでからじゃないときつい
勉強会でのQ&Aの中から、特に気になったものを2つピックアップしてみました。
もう少し機材やツールなどが便利になっていけば、ある程度効率的に作成をすすめていく事が可能になるとは思いますが、
通常のYouTube動画を作成するより、値段も工数も圧倒的に多くかかるため、現段階ではビジネス用途には向いていないといえます。
しかし、本気でやりたい方がいらっしゃるなら、諦めてはいけません。
企業の方がやるクオリティは敵わなくても個人で活躍しているバーチャルYouTuberもいらっしゃいます。
また、安価で利用できるものや3Dモデルや、クラウドファンディングで運営資金を集めることや、
SNSでモデリングやプログラムができる人をを募集してチームで運営するなど、「バーチャルYouTuberドリーム」を叶えるためのアプローチは様々です。
まとめ
今回引用させていただいた株式会社アップランドさんの勉強会からの内容によると
バーチャルYouTuberの「シロちゃん」は、ほぼ採算は度外視で面白そうだからやってみたという実験的なプロジェクトだったそうです。
結果は言わずもがなですが、多くの人に受け入れられて既にその人気は盤石のものとなっています。
企業として採算度外視のプロジェクトは中々良しとされませんが、
好奇心・情熱優先で取り組んだことが功を奏し、魅力がユーザーにもしっかり伝わり、このような成功につながっていると思われます。