業種別にオススメのWeb広告を解説。その商材と合う正しいマーケティング、できてますか?

WEBマーケティング施策を実際にどういう風に進めていけばいいか分からずに困っているという人は多いかと思います。

YouTuberを使ったプロモーションや、TwitterなどのSNSが流行しているからという単純な理由だけでWeb広告を行うのではなく、マーケティングを成功させるためには、まずは自社で扱う商材にはどんな方法が向いているのかをしっかりと把握しておくことが大切です。自社で扱う商品やターゲットに応じて最適なWebマーケティングの方法は変わってきますから、それを踏まえて柔軟に施策を練っていく事が重要です。

今回こちらの記事では、ゲーム業界や教育業界など5つの業種をピックアップして、それぞれに最適なプロモーション方法について紹介していきたいと思います。企業のマーケティング担当者の方やWeb担当の方は、自社の施策として導入できるものがないかこれを機会にチェックしてみてください。

スマホゲーム/アプリ業界の場合

スマホゲームやアプリの場合は、「Googleのユニバーサルアプリキャンペーン(UAC)」と「YouTuberとタイアップしたプロモーション」の2つが特に近年注目されているマーケティング手法です。ちなみに他にも「Yahooディスプレイアドネットワーク」や、AppStoreの検索広告にあたる「Search Ads」など様々な手法がありますが、まずはこちらの2つの特徴をしっかりと抑えておくようにしましょう。

Googleのユニバーサルアプリキャンペーン(UAC)

UACは、Google検索やGooglePlayに表示される検索広告、そしてYouTubeのTrueView広告など、Googleの主要サービス全体へまとめて一気に広告を出稿する手法のことで、Googleが自動的に配信先を選んでいって効果のより高い場所に広告が出稿されるよう最適化を行なってくれる仕組みになっています。ちなみに2017年の11月に、Googleにおけるアプリの新規プロモーションはすべてこのUACに統合される事になりました。

指定キーワードによる検索広告が利用できないなど、UACに統合される事によって生じるデメリットもありますが、 広告文や入札単価などを設定するだけで一番効果の高い配信形態に最適化を行なってくれる圧倒的に効率のいい手法になるため、得られるメリットの方が断然大きく、特にAndoroidアプリのプロモーションに関しては必要不可欠なプロモーション手法となっています。

ユニバーサルアプリキャンペーンについて / AdWordsヘルプ

YouTuberとタイアップしたプロモーション

YouTuberとタイアップしたプロモーションのデータ

こちらはすでにご存知の方も多いかと思いますが、人気のYouTuberとコラボしてゲームの魅力を宣伝してもらうプロモーションも有効な方法の一つです。上の画像のように、実際にゲーム商材とYouTuberがタイアップした事例は約半年で約50パーセント以上も増加しており(kamui tracker調べ)、他のメディアよりも伝えられる情報量が多かったり、商材のターゲットに近いファンを多く抱えるYouTuberにプロモーションを依頼できるなど、様々なメリットがあります。

ただし先ほどのUACとは違って、効果を最大化するためにはプロモーションした後にPDCAサイクルをしっかりと回していくことが大切になり、施策の効果を高いものにするためにはデータを効果的に活用していくスキルが重要となります。

ちなみにkamui trackerでは、こういったスキルを補うサービスを提供しており、YouTuberとタイアップしたプロモーション動画の効果測定を簡単にレポート化して次の施策に生かすことができる「タイアップレポート」を提供しています。これによって施策のパフォーマンスの判断をよりスピィーディーに行うことができるようになります。

kamui trackerは国内のYouTubeデータを独自にデータベース化しているため、手間をかけることなく1分で効果測定に必要なデータを取得することができます。視聴回数、コメント数、高評価数といったデータの他、1視聴あたりのコストなど費用対効果を出力します。費用に対してパフォーマンスの高い動画・クリエイターを判断することができるため、継続してプロモーションを発注すべきか中断・変更すべきか判断し、次のアクションへと繋げましょう。

BtoBの業界の場合

一般消費者向けの商材ではなく、医療機械の販売やコンサルティングサービスを提供する企業など、企業から企業に向けて商品やサービスを提供するビジネスモデルの場合は、あるソリューションを探している人にピンポイントで広告を出せる「リスティング広告による集客」や、新たな需要の発掘にもなる「コンテンツマーケティングによる集客」の2つが特に有効です。

リスティング広告による集客

リスティング広告による集客

リスティング広告は別名「検索連動型広告」と呼ばれるもので、上の画像のように検索結果の上の画面に「広告」というラベル付きで表示されるリンクのことになります。あらかじめ広告を表示する条件を設定しておく事で、検索エンジンに打ち込んだキーワードに応じて設定した広告が表示される仕組みになっています。

ちなみにリスティング広告で集客を行うメリットは、他のプロモーション手法よりも効果の即効性が高いという所にあります。広告を利用するためにはある程度のお金が必要になることがデメリットですが、例えば来院数が急に減って困っている歯医者さんなどでも、リスティング広告を上手く活用できれば、広告を掲載したその週からすぐに来店数を回復させることが可能です。

コンテンツマーケティングによる集客

コンテンツマーケティングによる集客

2つ目の方法はコンテンツマーケティングによる集客です。コンテンツマーケティングとは、お役立ち情報や業界の最新情報などを企業がブログを使って発信していく手法の事で、ブログを通して最終的に申し込みや問い合わせにつなげるという目的のもとに行われるマーケティング手法になります。

ちなみに今読まれているこの記事もコンテンツマーケティングの一つで、こういったコンテンツマーケティングのために運営されるWEBサイトはオウンドメディアという名称で呼ばれています。すでに日本でも多くの企業が取り組んでいるマーケティング手法ですが、アメリカではBtoBのビジネスを行う9割以上の企業がこのコンテンツマーケティングを行なっているとも言われています。

コンテンツマーケティングを行う一番のメリットは「サイトが軌道に乗ればある程度安定して効果が得られる」という所です。作成したブログ記事はサイトの資産として一つずつ蓄積されていく事になるため、継続すればするほど得られる効果が高くなるのがコンテンツマーケティングの一番の特徴です。ただし一方で、上のリスティング広告とは違って効果が出るまでにある程度の時間と労力が必要になるのがデメリットで、品質の高い記事を継続して生産していく運用体制の構築が必要になります。

ECなどの小売り業界の場合

ECなどの小売り業界の場合は、上のBtoBの業界で紹介した2つの手法に加えて「ショッピング広告による集客」と「リターゲティング広告による集客」という2つの手法を知っておくことが特に重要になります。さっそく順番にそれぞれについて説明していきます。

商品単位で広告を出せる、ショッピング広告による集客

Googleアドワーズのショッピング広告

Google Adwordsのショッピング広告を利用すれば、上の画像のように検索結果に商品単位で広告を出したり、検索エンジンの「ショッピング」のタブの箇所に設定した広告を表示することが可能になります。ショッピング広告はテキストではなく画像付きの広告になるため広告としての効果が高く、購買意欲がより高いユーザーをサイトへ集客できるというメリットがあるため多くの企業が利用している手法になります。

しかし、ショッピング広告は費用対効果の高い広告手法ではありますが、一方でこの広告を利用するまでに必要な設定が複雑で、導入するまでのハードルが高い事がデメリットになります。実際に設定する際は、まずGoogle Merchant Centerで商品情報を設定し、その後で別途Google Adwordsからキャンペーンを設定する作業も必要になります。

Google Merchant Centerの設定方法について

リターゲティング広告による集客

Criteoなどのリターゲティング広告

ECサイトの場合は、リターゲティング広告を利用した集客も有効な手法の一つになります。ちなみにリターゲティング広告とは一度サイトに来訪したユーザーに対して再度広告を表示する手法のことで、ECサイトの場合は一度サイトで商品を閲覧したけれどその時は購入を保留にしてサイトを離脱するというケースも多いため、特に効果的な手法になります。

リターゲティング広告には様々な種類のものがありますが、その中でも特に有名なものは「Criteo」というディスプレイ広告です。商品を一度見て離脱したユーザーに合わせて、その見ていた商品だけではなく関連するオススメ商品も一緒に広告として表示することができますし、Facebookやアプリ内にも同時に広告を出せるため幅広いユーザーにリーチすることができます。

criteo

サイトのユーザビリティを高める

ちなみに厳密に言うとマーケティング手法ではないのですが、ECサイトの場合、「サイトのユーザービリティを高める事」も重視して取り組みたい施策になります。そもそもサイトの構造がわかりにくいのは問題ですし、購入までの遷移が無駄に多かったりするのもユーザーの離脱につながってしまう要因です。ユーザーが簡単にストレスなく商品を購入できるかがECサイトの場合は重要になりますので、こちらも合わせて対策を進めていくようにしましょう。

具体的にはメルカリやZOZOTOWNなどのサイトを参考にしてみるのがオススメです。ユーザーの利便性を第一に、快適な行動ができるようサイトが設計されています。

教育業界の場合

教育業界の場合は、既に挙げた「リスティング広告」の他、「Facebook広告による集客」や「YouTuberとコラボした動画による集客」も有効です。

ライフステージなど様々な属性で絞り込めるFacebook広告による集客

地域指定のできるFacebook広告による集客

学習塾や音楽レッスンなどを提供する教育業界の場合、実際に教室を構えて生徒さんに通ってもらい、そこで授業を提供するというのがもっともスタンダードな形です。しかしそうなるとWEBによる集客は果たして効果的なのか?と感じてしまう人も多いかもしれませんが、Facebook広告を利用すれば「岩手県」や「立川市」などのように県名や市町村などの具体的な地域名で絞り込むことができます。

また、家族構成やライフステージなど様々な属性で絞り込むことができるため、習い事のターゲットとなるユーザーにピンポイントで広告を出稿することができます。

そして何よりFacebookであれば、「サービスと友達との繋がり」を、信頼性を証明する一つの重要なポイントとして生かすことができます。自分の友達がいいね!をしていればそのサービスへの親近感や安心感を持ちやすくなるというのは多くの人が共通して感じることだからです。

ちなみに広告を表示するユーザーの地域判定は、Facebookに登録してあるプロフィールと最新の位置情報をもとにして行われますが、位置情報の判定には多少ズレが生じてしまうため、広告を出稿しながら適宜調整を行なっていく事も忘れないようにしましょう。

国や地域によるターゲット設定について / facebook business

YouTuberとコラボした動画による集客

YouTuberとコラボしたプロモーション動画も、実際に教室や学校の雰囲気を伝えられるという点で有効な手法になります。教育業界の場合、申し込みの前に体験入学や体験レッスンのサービスを提供しているところも多いですが、これはお客さんが申し込みの判断をする際に実際の雰囲気を重視しているという事の裏返しとも捉えることができます。動画であれば画像や文章よりもはるかにたくさんの事が伝えられるため、よりリアリティーのある情報をお客さんに届けることができます。

旅行・レジャー業界の場合

旅行やレジャー業界は、実際に体験してもらうサービスを商品として提供しているため、その場の雰囲気や様子が伝わりやすい「動画」をメインにしたWEBマーケティングが特に有効です。

YouTube動画でイメージを伝えられる、TrueView広告による集客

Trueview広告による集客

TrueView広告は、YouTube内で次の動画が再生される前に表示される動画広告や、動画の検索結果画面に表示される動画広告のことで、YouTubeというたくさんのユーザーが利用するプラットフォーム上で、ユーザーを詳細にセグメントしつつ配信することが可能になっています。

TrueView広告は、基本的に広告がクリックされたり、一定秒数以上動画が再生された時にだけ料金が発生する仕組みになっているため、できるだけ無駄を抑えた費用対効果の高いプロモーションを行うことができるようになっています。ちなみにTrueView広告は5秒後にスキップできる形式のものがよく見られる一般的なものです。

最近では、スキップできない6秒間の動画を、瞬間的かつ繰り返し表示することでユーザーの意識に刷り込むことを目的としたTrueView広告もよく使われています。

リアルな体験を想起できる、YouTuberとコラボした動画による集客

先ほどの教育業界のケースでも紹介しましたが、旅行・レジャー業界の場合もYouTuberとコラボした動画による集客は有効な方法の一つになります。

あくまでも自分の代わりにYouTuberが旅行やレジャー施設を体験して様子をレポートしてくれる形式ですが、YouTuberは他のインフルエンサーよりも一際ファンとの信頼関係を大切にしている人が多いため、できるだけリアリティーがあって、見ているユーザーにしっかりと届く事を意識してコンテンツを作成してくれます。よって紹介するスポットが魅力的であればあるほど、YouTuberがしっかりとそれをユーザーに伝えてくれるため、期待できるプロモーション効果も高くなります。

まとめ

スマホゲーム/アプリに適した広告

  • アプリのインストールを促す、Googleのユニバーサルアプリキャンペーン(UAC)
  • YouTuberタイアップ

BtoBに適した広告

  • リスティング広告
  • コンテンツマーケティング

ECなどの小売に適した広告

  • リスティング広告
  • 商品単位で広告が出せるショッピング広告
  • リターゲティング

教育業に適した広告

  • リスティング広告
  • 家族構成など様々な属性で絞り込めるFacebook広告
  • 実際の雰囲気を伝えられるYouTuberタイアップ

旅行・レジャーに適した広告

  • TrueView広告
  • 現地のリアリティを伝えられるYouTuberタイアップ

スマホゲーム・アプリ業界から旅行・レジャー業界まで、業界それぞれに応じたWEBマーケティング手法を紹介してきましたが、自分の担当する業界以外のものでも応用できそうなものがあれば積極的に施策に取り入れていくようにしましょう。一番大切なことは、まずは自社の状況やビジネスの課題をしっかりと整理することで、それを踏まえたうえで紹介したようなマーケティング手法を実行していくというプロセスでなければ、しっかりとした効果にはつながっていきません。

WEBマーケティングは、どんな業界であれ「仮説を立てて、実行し、その結果のデータを検証して、改善していく」というPDCAサイクルを回すことが基本になることを忘れないように注意してください。

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