企業のYouTube公式チャンネル活用のポイントと成功事例

企業が、自社のYouTube公式チャンネルをオウンドメディア化してプロモーションに活かす事例が増えてきています。本記事では、成功事例を紹介した後、YouTube公式チャンネルをどのように活用していくかのポイントを解説いたします。

企業のYouTube公式チャンネル:登録者数ランキングベスト20

企業のYouTube公式チャンネルが成功しているかどうかの評価軸のひとつとして、チャンネル登録者数があります。そこで、2018年5月25日時点でkamui trackerにて調査した「登録者数の多い企業YouTube公式チャンネルランキングベスト20」をご紹介しましょう。

順位 チャンネル名 分野 登録者数
1 Nintendo 公式チャンネル ゲーム 828,094
2 モンスト(モンスターストライク)公式 ゲーム 773,594
3 876TV ゲーム 707,555
4 ポケモン公式YouTubeチャンネル ゲーム 558,293
5 HatsuneMiku その他 521,234
6 スクウェア・エニックス ゲーム 484,673
7 タカラトミーTAKARATOMY ゲーム 444,997
8 PlayStation Japan ゲーム 383,066
9 LEVEL5ch ゲーム 358,040
10 カードキングダム ゲーム 341,530
11 バンダイ公式チャンネル ゲーム 317,710
12 CapcomChannel ゲーム 263,119
13 KOJIMA PRODUCTIONS ゲーム 255,197
14 Super Smash Bros. ゲーム 250,678
15 au 通信 248,266
16 FINAL FANTASY XIV ゲーム 243,512
17 KONAMI公式 ゲーム 236,753
18 Google Japan IT 231,462
19 COLOPL CHANNEL ゲーム 212,693
20 パズドラ公式チャンネル ゲーム 189,851

ご覧の通り、上位20チャンネルのうち17チャンネルはゲーム関連の公式チャンネルで、残り3チャンネルはIT関連企業などのチャンネルです。

ゲームは、新作ゲームのデモの様子やプレイ動画など、動画ととても相性が良いため、多くのファンがチャンネル登録をしている様子がうかがえます。ちなみにカードキングダムはカードゲームを扱う専門店のYouTubeチャンネルで、YouTuber事務所のUUUMにも所属する少し変わった公式チャンネルです。

それでは、ここからYouTube公式チャンネルの活用ポイントを探っていきましょう。

ポイント1:自社のサービスの魅力が最も伝わる媒体が動画であること

一昔前まではオウンドメディアと言えば文字と画像情報がメインでした。しかし、ゲームはその特性上、動画を使うことでイメージが伝わりやすく、公式チャンネルが成功していると考えられます。この点が、活用ポイントとして第一に考えたい点です。

ゲーム関連チャンネルの動画内容は、新作ゲームの紹介(CM的なもの)、PV、プレイ動画、芸能人やYouTuberの出演、ゲーム解説などが多い傾向です。ゲーム紹介動画やプレイ動画では、映像の美しさやなめらかな動き、さらに音楽とゲームのマッチングによって、視聴者へ伝えられる情報は非常に多くなります。

それでは、上位のゲーム関連公式チャンネルを成功事例として2チャンネル分確認してみましょう。

Nintendo 公式チャンネル


「よゐこのインディーでお宝探し生活 第1回」より

Nintendoの公式チャンネルでは、Nintendoのゲーム紹介やCMなどの動画が数多くアップされています。更新ペースも頻繁で、Nintendoのゲーム情報を知りたい人にとっては十分満足できる内容です。芸能人やYouTuberのプレイ動画も豊富。

ご紹介する動画は、ここ最近投稿されたお笑い芸人コンビ出演の企画動画です。2018年5月23日に公開後、再生回数は1,023,298回(2018年6月6日時点)。内容は、Nintendo Switchのインディーゲーム(個人や小規模チームが開発した、あまり知られていないゲーム)から、ハマれるゲームを発掘しようという流れで進みます。

この動画の特徴は、ゲームプレイを楽しむ2人が自然体で仲良くゲームを進めている様子がほのぼのとしていて「Nintendoらしさ」がよく出ている点。Nintendoのハードで楽しめるマイナーなゲームを紹介しつつ、Nintendoのゲームは楽しそう、というイメージがしっかり伝わっているといえるでしょう。

モンスト(モンスターストライク)公式


「モンスト新キャラ獣神化「出雲」は、水属性初の魔封じのダメージが乗る強力な友情コンボ「衛星弾4」持ち!爆絶「アヴァロン」や激究極「フカヒレ」に適正!【新キャラ使ってみた|モンスト公式】」より

人気のソーシャルゲーム「モンスト」の公式チャンネルです。ゲームのイベント告知や新キャラ投入直前の紹介、モンストのアニメ動画などに人気が集まっています。バラエティ動画も定期的にアップするなど動画のバリエーションが多く、平均して1日に1本程度と動画を頻繁にアップしている点も特徴的です。

1位のNintendoには登録者数や総再生回数で負けていますが、コメント数や評価数などから見られるエンゲージメントの高さはNintendoを上回っている点も注目に値します。

ポイント2:視聴者が面白く感じる内容とテンポの良さも重要

ゲーム関連以外でランクインしているauとGoogleに注目すると、YouTube公式チャンネルを成功させるポイントとして、「視聴者が面白いと感じる内容」「テンポの良さ」が重要だということも見えてきます。それぞれの公式チャンネルを具体的に見ていきましょう。

au


「「海の声」 フルver. / 浦島太郎(桐谷健太) 【公式】」より

auはスマホの使い方動画などはあまり視聴回数を稼げていませんが、CMの動画の再生数が多い点が特徴です。浦島太郎シリーズや野沢雅子シリーズは特に面白い内容で、100万回以上の再生回数のあるものも多くあり、公式チャンネルの人気を支えています。

Google


「Meet Data : Google のデータについての取り組み」より

Googleは、auと対照的にサービスの使い方動画がメインで、その動画が非常に多く再生されています。Googleサービスの使い方動画は、単なる使い方だけではなくライフスタイルの変化がイメージしやすい作りになっている点が大きな特徴です。また、短い動画が多くテンポが非常に良いので見やすく、どの動画もコンスタントに再生回数が多くなっています。

対照的なauとGoogleの例を見てもわかるように、ただ商品の使い方を解説するだけで視聴者は再生してくれません。いかに視聴者に面白いと思ってもらえるかを意識した動画作りが大切かということがわかっていただけるのではないでしょうか。

最適な媒体選択と視聴者視点での面白さ提供がポイント

企業のYouTube公式チャンネル活用ポイントと成功事例について紹介しました。活用ポイントをおさらいすると以下の3点です。

  • 自社サービスの魅力を伝える一番の媒体が動画かどうか
  • 視聴者が面白いと思える内容を伝えられているか
  • テンポ良く観られる流れになっているか

これらのポイントを意識して、自社のYouTube公式チャンネルを作ってみてはいかがでしょうか。「流行りだから」という理由だけで動画を作るのではなく、本当に自社サービスにとって動画は一番魅力を伝えられる媒体なのかどうかは、特にじっくりと検討してみてください。

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