YouTube動画編集者に学ぶ!簡単なOPとEDの作り方
目次
YouTube用の動画作成に役立つ、OPとED動画の作り方をご存じですか?特にEDは、YouTubeの「終了画面」機能を使うことで、5~25秒の間で他の動画紹介やチャンネル登録を促せる仕組みがあります。この機能をうまく活用して、他の動画への流入やチャンネル登録者数アップを目指しましょう。
YouTube動画を編集するならOPとEDも作成しよう
YouTubeに動画をアップする際は、簡単でも構わないのでオープニングとエンディング動画も作っておきましょう。有名なYouTuber「ヒカキン」も、OPとEDを作成しています。
ヒカキンの場合はかなり凝っていますが、もっとシンプルに、文字と画像だけで作るところから始めましょう。
AdobeのAfter Effectsで作るOPとED動画
AdobeのAfter Effects(以降アフターエフェクト)は、動画を簡単に編集できるソフトウェアです。アフターエフェクトで、文字やBGMもつけたシンプルなOPとED動画の作り方を解説します。
なお、今回の手順は、Wondows10でアフターエフェクトの体験版(バージョン15.12 Build69)をダウンロードして行いました。
アフターエフェクトのハードウェア要件
アフターエフェクトのハードウェア要件は以下の通りです。
【Windows】
- 64 ビット対応 Intel マルチコアプロセッサー
- Microsoft® Windows®
Windows® 7 Service Pack 1(64 ビット)日本語版
Windows 8.1(64 ビット)日本語版
Windows 10(64 ビット)日本語版- 8 GB 以上の RAM(推奨16 GB)
- 5 GB+ディスクキャッシュ用10GB 、合計15GBのハードディスク空き容量
- 1280 x 1080 以上の解像度に対応するディスプレイ
【Mac OS】
- 64 ビット対応 Intel マルチコアプロセッサー
- Mac OS
10.11(El Capitan)日本語版
10.12(Sierra)日本語版
10.13(High Sierra)日本語版- 8 GB 以上の RAM(推奨16 GB)
- 5 GB+ディスクキャッシュ用10GB 、合計15GBのハードディスク空き容量
- 1440 x 900 以上の解像度に対応するディスプレイ
自分のパソコンがこの要件以上のスペックかどうかを確認してからインストールを始めましょう。
アフターエフェクトのインストール
まずは、アフターエフェクトの公式サイトにアクセスしてインストールを始めます。
上記URLの上部に「体験版で始める」というリンクがあるのでクリックしましょう。すると、インストールイメージのファイル「After_Effects_Set-Up.exe」がダウンロードされます。このファイルをダブルクリックして実行するとインストールが始まりますので、表示される指示に従ってインストールを完了してください。
アフターエフェクトを使ったOP動画の作り方
アフターエフェクトがインストールできたら、OP部分を作成しましょう。今回は、画像と文字を入れた簡単な5秒のOP動画の作り方をご紹介します。できあがりのイメージはこのような感じです。
それでは、順番に説明します。
5秒間の新規コンポジションを作成
まず、アフターエフェクトを起動して、画面の真ん中ぐらいに表示されている「新規コンポジション」をクリックして、新規コンポジションを作成しましょう。表示されるダイアログ内に「デュレーション」という部分がありますが、この欄の初期値は30秒です。ここを5秒となるように数値を変えて、「OK」ボタンを押しましょう。
すると、5秒間のコンポジションが作成されます。コンポジションは、動画に使う素材の動きや配置などを決める指示書のようなものです。そのままだと背景は黒いので、白い背景にするために、コンポジションの画面でマウス右クリック「新規」「平面」で白い平面をコンポジションに挿入します。
画像と音声を用意
OPに使いたい画像と音声などの素材を集めます。画像は自分で撮影した画像、音声はフリー素材のBGMや効果音を用意すると良いでしょう。今回は、フリーBGMサイトのDOVA-SYNDROMEより、以下のBGMを使わせて頂きました。
用意した画像は、画面左側下部にドラッグアンドドロップすると動画に挿入できます。画像はコンポジションの上にドラッグアンドドロップしましょう。
サイズや置き場所など自由に指定できますので、好きな場所に配置してください。
テキストを作成して動かす
次に、好きなテキストを入力して、アニメーションで動かしましょう。平面を挿入したときと同じように右クリックメニューで「新規」「テキスト」を選択すると、テキストが挿入できる状態になります。初期の文字色は白でフォントも小さく見づらいので、画面右側に表示されている「文字」の部分を選択して、文字色やフォント、サイズを変更しましょう。
変更したら、大きさや配置などお好みで変更してください。テキストの場所が確定したら、アニメーションを付けましょう。アニメーションは、画面下部で素材ごとに動きの指定が必要です。
下記の一番左の赤囲い(時計マーク)をクリックするとスライダーの場所と時計の場所が交差する部分に、ひし形のマークが作られます。このマークが青くなっている間に、文字の大きさや回転などの情報を設定しましょう。
アニメーションの設定は、動画でないと分かりにくい部分が多いためアニメーションの付け方を解説している動画をご紹介します。
【アフターエフェクト入門】アニメーション制作の基本【使い方】
Media Encoderを使ったOP動画の出力方法
ここまで作成できたら、動画として完成させましょう。本来ならここで「コンポジション」メニューの「レンダリングキューに追加」メニューを選択して動画を作成するのですが、Windowsで動かすと、H264形式での書き出しができないようです。
参考URL:QuickTime形式のビデオコーデックにH264がありません | Adobe Community
そのため、この手順では、アフターエフェクトと一緒にインストールされた「Adobe Media Encoder」を使った動画の出力方法を紹介します。
「ファイル – 書き出し – Adobe Media Encoder キューに追加」でAdobe Media Encoderに動画の情報を送ります。
すると、Media Encoderが起動するので、まずは右上のキュー一覧に表示されている行の右側「出力ファイル」の青字部分をクリックして、出力先のフォルダを指定してください。出力先を指定したら、後はそのまま右上の緑三角をクリックするとエンコードが始まります。
エンコードが始まると、右下のエンコーディング画面に状況が表示されます。
指定した出力先にmp4ファイルが作成され、OP動画の作成は無事完了です。
ED動画を作成するときのポイント
OPと同じような手順で、ED部分の動画も作成しましょう。EDは、YouTubeの「終了画面」機能を使うため、いくつかの考慮点があるのでその点をメインに解説します。
終了画面で追加可能な4つの要素
YouTubeの「終了画面」機能では、最後に以下の4つの要素を1つ以上選択して表示させられます。
- 動画または再生リスト
直近にアップロードした動画
チャンネルから自動的に選択されたその視聴者に最適な動画
ランダムに選択されたチャンネル内の公開または限定公開の動画か再生リスト- チャンネル登録
- 承認済みウェブサイト
関連付けられたウェブサイト
承認済みの商品やクラウドファンディングのウェブサイト- 別のチャンネル
これから動画の視聴者を獲得したい場合は、「チャンネル登録」は表示する要素としておすすめです。どの要素を表示するかを考えてから、ED作成に進みましょう。ED動画を作成する上でのポイントを解説します。
- 動画の長さは20秒が推奨(YouTubeのヘルプに記載あり)
- 表示する要素の場所をあらかじめ決めておき、その場所は空けておく
- 「チャンネル登録お願いします」というワードを盛り込む
何人かのYouTuberを参考にして、彼らがどのようにして終了画面を使いこなしているのかを参考にすると同時に、上記の3点を意識して視聴してみてください。ヒカキンの例を挙げましたが、かなり終了画面に力を入れている様子が伝わるはずです。自分の動画に取り入れられる部分は、ぜひ積極的に取り入れていきましょう。
OP・ED動画を作ってリピーターを増やそう
アフターエフェクトを使ったOPとED動画の作成方法について解説しました。
- 各動画のOPとEDを統一することでチャンネルのリピーターを作る
- ED動画では、YouTubeの終了画面機能を使うことを前提としたデザインにする
OPとEDのテンプレートを作っておけば、動画の印象だけでなく、その動画を発信しているチャンネルを印象付けられます。ぜひこの機会にOPとEDを作ってみてください。